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死に直面する私が望むのは、あなたが手ごわい相手に見えたその時に、もう一度死ぬべき存在となることです。 | 死に直面する私が望むのは、あなたが手ごわい相手に見えたその時に、もう一度死ぬべき存在となることです。 | ||
R・A・B</blockquote>レギュラスは取り替えた偽物のロケットの中に、ヴォルデモート卿への手紙を遺していました。 | R・A・B<ref>『ハリー・ポッターと謎のプリンス』第28章</ref></blockquote>レギュラスは取り替えた偽物のロケットの中に、ヴォルデモート卿への手紙を遺していました。 | ||
== 死後 == | == 死後 == |
2024年8月18日 (日) 18:56時点における版
シリウス・ブラックの弟で、R・A・Bの正体。スリザリン生です。ヴォルデモートの分霊箱であるスリザリンのロケットを見つけ、偽物とすり替えました。兄とは異なり、純血主義の正当性を信じて育ちました。
基本データ
- 名前
- レギュラス・アークタルス・ブラック (Regulus Arcturus Black)
- 誕生
- 1961年
- 死去
- 1979年(享年18歳)
- 家系
- 純血
- 婚姻状況
- 独身
- 別名・渾名
- R・A・B (R. A. B.)
- 出身校
- ホグワーツ魔法魔術学校(1972年または1973年入学、スリザリン寮)
- 家族
- Orion Black(父)
- Walburga Black(母)
- シリウス・ブラック(兄)
- その他の親類はブラック家を参照。
生い立ち
「なぜなら、この家の者全員を憎んでいたからだ。両親は狂信的な純血主義者で、ブラック家が事実上王族だと信じていた……愚かな弟は軟弱にも両親の言うことを信じていた……それが弟だ」
[…]
「弟はわたしよりもよい息子だった」シリウスが言った。「わたしはいつもそう言われながら育った」[1]
1961年、Orion BlackとWalburga Blackの間に生まれました。2歳年上の兄シリウスがいます。また、両親ははとこ(またいとこ)同士で、共にフィニアス・ナイジェラスの曾孫です。大叔父と父方の祖父の名前から、レギュラス・アークタルスと名付けられたと考えられます。
兄シリウスは純血主義を掲げるブラック家の家風に反発しましたが、レギュラスは両親の教えに従順に育ちました。両親はいつも兄と弟とを比べ、レギュラスが兄よりもよい息子だと言っていました。
ホグワーツ入学
「まあ、とにかく、シリウスは学校で君の父親の大の親友だった。ブラック家は全員わたしの寮だったが、シリウスはグリフィンドールに決まった。残念だ――能力ある子だったのに。弟のレギュラスが入学して来たときは獲得したが、できれば一揃いほしかった」[2]
1972年または73年、ホグワーツ魔法魔術学校に入学します。ブラック家のほとんどの人物と同じように、スリザリン寮に組分けされました。のちにクィディッチの寮代表選手になり、シーカーを務めました。
死喰い人として
セピア色になった一連の新聞の切り抜きが、コラージュ風にギザギザに貼りつけてあった。ハーマイオニーは、そばまで行ってよく見た。 「全部ヴォルデモートに関するものだわ」ハーマイオニーが言った。「レギュラスは、死喰い人になる前の数年間、ファンだったみたいね……」[3]
レギュラスは一家の純血主義を受け継いでおり、死喰い人になるまでの数年間、ヴォルデモート卿のファンでした。レギュラスはヴォルデモートに関する記事を切り抜き、コラージュ風に貼り付けて自分の部屋に飾っていました。
「[…]レギュラス坊ちゃまは、きちんとしたプライドをお持ちでした。ブラック家の家名と純血の尊厳のために、なすべきことをご存知でした。坊ちゃまは何年も闇の帝王の話をなさっていました。隠れた存在だった魔法使いを、陽の当たるところに出し、マグルやマグル生まれを支配するお方だと……そして十六歳におなりのとき、レギュラス坊ちゃまは闇の帝王のお仲間になりました。とてもご自慢でした。とても。あの方にお仕えすることをとても喜んで……」[3]
レギュラスは16歳になると、死喰い人の一人となってヴォルデモート卿に仕えるようになります。両親は死喰い人だったことはありませんが、ヴォルデモート卿が本性を表すまでは、純血主義に賛同する者は決して少なくありませんでした。[1]
レギュラスの他に、ブラック家の一族からは従姉のベラトリックス・レストレンジが死喰い人となり、腕に闇の印を刻まれています。
しかし、死喰い人になったものの、ある時からヴォルデモート卿に対して疑念を持つようになりました。理由の一つとして考えられるのは、ブラック家に忠実に仕えていたしもべ妖精、クリーチャーをヴォルデモート卿が捨て駒のように扱ったことです。
洞窟へ
「そしてレギュラス様は、クリーチャーを差し出したのです。坊ちゃまはおっしゃいました。これは名誉なことだ。自分にとっても、クリーチャーにとっても名誉なことだから、クリーチャーは闇の帝王のお言いつけになることは何でもしなければならないと……そのあとで――帰ってこいと」[3]
レギュラスはある時、ヴォルデモート卿がしもべ妖精を必要としていることを知りました。レギュラスの名誉であり、クリーチャー自身の名誉でもあるからヴォルデモート卿の命令は何でも聞くようにと言い、レギュラスはクリーチャーをヴォルデモート卿に差し出しました。ヴォルデモート卿はクリーチャーを洞窟に連れて行き、「使い捨ての生き物」であるしもべ妖精を借り、分霊箱の守りをテストしました。ヴォルデモート卿は渇きに苦しむクリーチャーを残したまま、洞窟を去ってしまいます。クリーチャーは湖の水を飲み、亡者の手によって湖の中に引き込まれてしまいましたが、その時、レギュラスはクリーチャーに帰って来いと命じます。屋敷しもべ妖精は主人の命令が最高法規であるため、クリーチャーはしもべ妖精の魔法を使い、レギュラスの元へと「姿くらまし」で戻りました。
レギュラスはクリーチャーから何が起こったかを聞き、クリーチャーにしばらく隠れているように伝えました。しばらく日が経ったある日、レギュラスはクリーチャーがねぐらにしていた何度を訪れ、クリーチャーに洞窟に連れて行くように命じます。クリーチャーはレギュラスを分霊箱が隠された小島へと連れて行き、クリーチャーに最後の命令をしました。クリーチャーにブラック家の家宝のロケットを渡し、水盆が空になったら中のロケットを取り替えるように、母親には決して洞窟の中での出来事を明かさないように、そして最初のロケットを破壊するようにと言い、レギュラスは水盆の中の薬を一人で全部飲みました。クリーチャーがロケットを取り替えると、レギュラスは水を求めて湖に近づき、そのまま亡者によって湖に引き込まれて、亡くなりました。
1979年にはレギュラスの父であるオリオン・ブラックも亡くなっています。
闇の帝王へ
あなたがこれを読むころには、私はとうに死んでいるでしょう。
しかし、私があなたの秘密を発見したことを知ってほしいのです。
本当の分霊箱は私が盗みました。できるだけ早く破壊するつもりです。
死に直面する私が望むのは、あなたが手ごわい相手に見えたその時に、もう一度死ぬべき存在となることです。
R・A・B[4]
レギュラスは取り替えた偽物のロケットの中に、ヴォルデモート卿への手紙を遺していました。
死後
「違う。ヴォルデモートに殺された。というより、ヴォルデモートの命令で殺されたと言ったほうがいいかな。レギュラスはヴォルデモート自身が手を下すには小物すぎた。死んでからわかったことだが、弟はある程度まで入り込んだ後に、命令されて自分がやっていることに恐れをなし、身を引こうとした。まあしかし、ヴォルデモートに辞表を提出するなんてわけにはいかない。一生涯仕えるか、さもなくば死だ。」[1]
クリーチャーは洞窟の中での出来事を話すことを禁じられていたため、他に誰もレギュラスの死の真相を知る者はいませんでした。レギュラスが亡くなり、母ヴァルブルガは狂わんばかりの悲しみだったといいます。
兄シリウスはレギュラスが自分のやっていることに恐れをなして身を引こうとしたために、ヴォルデモートに殺されたと考えていました。また、リーマス・ルーピンは「シリウスの弟のレギュラスなど、私が憶えているかぎりでは、数日しかもたなかった」と語っています。[5]
しかし、ヴォルデモートの死後になって、レギュラスの行いは魔法界の注目を集めました。同じくスリザリン寮出身ながらホグワーツの戦いで闇の陣営に対抗したホラス・スラグホーンと並び、レギュラス・ブラックは過去何百年分のスリザリン寮の不名誉な評判を一掃することになりました。[6]
外見
シリウスと同じく黒い髪で少し高慢ちきな顔だが、背は兄より低くやや華奢で、往時のシリウスほどハンサムではない。[3]
ブラック家は美形の人物が多く、黒髪のレギュラスも例外ではなかった。しかし兄シリウスに比べると背は低く華奢だったようである。
名前の由来
ブラック家の慣例に従い、レギュラス・アークタルスの名前は星の名前に由来します。
Regulus(レグルス)はラテン語で「小さな王」を意味し、しし座α星の名前です。[7]
Arcturus(アークトゥルス、またはアルクトゥルス)はうしかい座α星の名前。ギリシャ語で「熊の番人」の意味です。おおぐま座のすぐあとを追いかけるように見えることからこの名前がついたといいます。[8]
どちらの星も、全天で21存在する1等星です。
登場
- 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
- 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
- 『ハリー・ポッターと死の秘宝』
- ポッターモア(現:Wizarding World)
- Pottermore Presents 『エッセイ集 ホグワーツ 権力と政治といたずら好きのポルターガイスト』